von Willebrand病と加齢
論文紹介です。
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「von Willebrand病と加齢」
著者名:Sanders YV, et al.
雑誌名:J Thromb Haemost 12: 1066-1075, 2014.
<論文の要旨>
高齢のvon Willebrand病(VWD)の患者が増加しており、VWDの加齢の病態生理の検討が重要となっています。
著者らは、von Willebrand因子(VWF)と第VIII因子の加齢による変化と、出血症状との関連について検討しました。
対象は、VWF値≦30 U/dLのVWD患者です。
患者が出血エピソードやVWD治療内容について報告しました。
また、65才以上の高齢者(n=71)と、65才未満の若年者(16〜64才、n=593)に分類して比較しました。
その結果、VWD1型の高齢者では、10才年齢が増加するごとにVWF抗原は3.5 U/dL上昇し、FVIII活性は7.1 U/dL上昇しました。
この上昇する現象はVWD2型ではみられませんでした。
VWD2型においては、高齢者の方が若年者よりも出血症状は高度でした(VWD1型ではこの現象はありませんでした)。
以上、VWD1型ではVWFと第VIII因子活性は年齢とともに上昇したが出血症状が軽減することはありませんでした。
VWD2型においては、VWF関連マーカーは加齢で上昇することはなく、高齢者では出血が増加すると考えられました。
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:04| 出血性疾患