2014年10月04日
先天性凝固因子欠損症の消化管出血
論文紹介です。
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「先天性凝固因子欠損症(血友病、von Willebrand病)の消化管出血と大腸内視鏡検査を契機に発見された凝固因子欠損症3例の検討」
著者名:加藤忠、他
雑誌名:日本血栓止血学会誌 25: 504-511, 2014.
<論文の要旨>
(目的)
先天性凝固因子欠損症の消化管出血と大腸内視鏡検査時に偶然発見された先天性凝固因子欠損症の特徴を検討しました。
(方法)
愛知三の丸病院に消化管出血で受診した凝固因子欠損症34例81回の出血源と、新規発見例3例(血友病A、血友病B、von Willebrand病各1例)を検討しました。
(結果)
出血源は上部消化管病変65回、下部消化管病変8回、内視鏡処置後8回で、内視鏡診断した26例48回では、上部消化管病変32回(潰瘍21回、粘膜病変9回、癌2回)、下部消化管病変8回(腫瘍2回、大腸壁内血腫1回、肛門病変5回)、大腸内視鏡処置後8回でした。
新規発見例は全例軽症で出血歴はあるが自覚がなく、検査前診断例は1例のみでした。
(結語)
凝固因子欠損症では粘膜出血、大腸壁内血腫、ポリープ切除後2週間以上での出血が特徴的で、軽症例発見には出血歴の注意深い問診と出血関連検査の軽度異常の精密検査が必要です。
<リンク>推薦書籍「臨床に直結する血栓止血学」
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参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:24| 出血性疾患