金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2014年10月12日

血友病:健康関連QOLに影響を与える要因

論文紹介です。

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「血友病患者における健康関連QOLに影響を与える要因」

著者名:後藤美和、他
雑誌名:日本血栓止血学会誌  25: 388-395, 2014.

<論文の要旨>

血友病患者のQOL(quality of life)には、関節内出血やインヒビター、感染症、関節症、日常生活活動(ADL)などの関与が推察されます。

本研究の目的は、血友病患者の健康関連QOL(HRQOL)に最も影響を及ぼす要因を明らかにすることです。


16歳以上の血友病患者を対象に、基礎情報と社会的背景、身体的•精神的サポート満足度、ADL、HRQOL(SF36)を調査しました。

有効回答は259名(37.5%)、平均40.9歳でした。

重症者が64.5%で、HCV(hepatitis C virus)陽性が78.8%、HIV(human immunodeficiency virus)陽性が35.5%、インヒビター保有は8.9%でした。

ロジスティック回帰分析にて、HRQOLに最も影響を与える要因は、身体的健康度はADLで、精神的健康度は職場からの身体的•精神的サポートの満足度でした。


血友病患者のHRQOL向上において包括的な介入が必要で、身体的健康にはADL向上が、精神的健康には就労支援が重要です。

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参考:血栓止血の臨床日本血栓止血学会HPへ)
 

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:09| 出血性疾患