2014年10月16日
がん患者と抗血栓療法(抗凝固/血小板療法):アスピリン
がん患者と抗血栓療法(抗凝固/血小板療法)(3)
<がん患者における抗血小板療法>
虚血性心疾患や脳梗塞などに対してアスピリンなどの抗血小板薬内服中のがん患者において問題になるのは、化学療法や放射線療法に伴い血小板数が低下した場合に、抗血小板薬を継続できるかどうかの判断です。
この問題点を解決するエビデンスとなるような臨床試験は存在しませんが、通常血小板数が3〜5万/μL以上であれば、抗血小板療法を継続できる場合が多いです。
一方、血小板数が3〜5万/μL未満となった場合には、抗血小板療法を継続することのメリット(動脈血栓症の予防)とデメリット(出血の副作用)を比較して慎重に判断することになります。
なお、一般的には、血栓症では致命的になることが少なくないですが、出血の副作用で致命症になるのは例外的です。
判断に迷った場合には、血栓症対策に比重をおく方が良い場合が多いです。
<リンク>推薦書籍「臨床に直結する血栓止血学」
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参考:血栓止血の臨床(日本血栓止血学会HPへ)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:34| 抗凝固療法