第VIII因子製剤の種類と第VIII因子インヒビター(英国)
論文紹介です。
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「第VIII因子製剤の種類と第VIII因子インヒビターの発症(英国における未治療の小児重症血友病A :2000-2011の検討)」
著者名:Collins PW, et al.
雑誌名:Blood 124: 3389-3397, 2014.
<論文の要旨>
2000.1.1〜2011.12.31.に英国で誕生した未治療の重症血友病A407症例において、遺伝子組換え第VIII因子製剤(rFVIII)の種類とインヒビターの発症の関連について検討しました。
88症例(22%)はRODIN試験に組込まれていました。
インヒビターは118症例(29%)に発症しており、60例は高力価、58例は低力価でした。
最初の暴露からの中央値は7.8ヶ月(3.3〜13.5:25〜75 percentile)、暴露日は16日(9〜30)でした。
コージネイト(Bayer/Helixate NexGen)で治療された128症例のうち45症例(35.2%)でインヒビターを発症したのに対して、アトベイトでの治療者172症例のうち42症例(24.4%)でインヒビターを発症しました(P=0.04)。
アドベイトに対するコージネイトの調整危険率(HR)は、高力価インヒビターでは2.14(P=0.02)、全インヒビターでは1.75(P=0.02)でした。
UK-RODIN登録症例を除外すると、高力価での調整危険率は2.00(P=0.08)でした。
ReFacto AFは、アドベイトと比較して全インヒビター発症は高率でした(高力価インヒビターでは高率でなかったが)。
以上、第VIII因子製剤の相対的な免疫原性を議論したり、どのrFVIII製剤を使用するか決定する上で有用な結果がえられました。
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:03| 出血性疾患