血液内科学系統講義試験:汎血球現象、再生不良性貧血
平成27年度 血液内科学系統講義試験
細胞移植学(血液内科)
平成27年7月14日 火曜日
問題紹介です。
問10. 78歳の男性。
5年前から貧血を指摘されていたが放置していた。1年前からあった易疲労感と動悸が激しくなったため近医を受診した。白血球減少と貧血を認めたため精査を目的に血液内科に紹介された。
血液所見:
赤血球290万/μl、Hb 8.6g/dl、Ht 30.4%、網赤血球4.0万/μl、白血球1,600/μl(好中球15%、リンパ球82%、単球3%)、血小板13.6万/μ1、LDH 220 IU/L (基準値120-214)、総ビリルビン 1.0 mg/dl。
骨髄塗抹標本をスライド2に示す<省略>。
1)本疾患の診断のために必要な検査はどれか。3つ選べ。
(1) FDG-PET
(2) 骨髄塗抹標本の鉄染色
(3) 骨髄細胞のG-banding
(4) 骨髄細胞のフローサイトメトリー
(5) 骨髄細胞の遺伝子変異検索
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)
2)治療方針として適切なものはどれか。1つ選べ。
a. 無治療経過観察
b. 副腎皮質ステロイド薬
c. アザシチジン
d. 多剤併用化学療法
e. 造血幹細胞移植
問11. 再生不良性貧血に関する記載の中で誤りはどれか。3つ選べ。
(1) 先天性の中でもっとも多いのはファンコニー貧血である。
(2) 診断のためには骨髄生検によって細胞密度の低下を証明する必要がある。
(3) 骨髄異形成症候群に移行する例は稀である。
(4) 抗胸腺細胞グロブリンによって改善はするが治癒することはない。
(5) 肝炎関連再生不良性貧血の原因はC型肝炎ウイルスであることが多い。
a. (1)(2)(3) b. (1)(2)(5) c. (1)(4)(5) d. (2)(3)(4) e. (3)(4)(5)
(正答)
問10
1) d
2) c
問11 e
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:48| 医師国家試験・専門医試験対策