金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2015年11月05日

症例から学ぶDIC(4)症例1:アンチトロンビン(AT)活性

症例(1)
症例から学ぶ播種性血管内凝固症候群(DIC)(インデックス)

<アンチトロンビン(AT)活性測定上の注意点>

アルブミンは同じ分子量であるアンチトロンビン(AT)と併行して変動することが多く、DIC合併の有無にかかわらず血中アルブミンとAT活性は正相関します。


本症例ではAlb2.4 g/dLと低下していましたが、予想通りAT活性51%と低下していました。


DIC治療薬である
アンチトロンビン(AT)製剤の適応を考える上で、AT活性の結果をみることは不可欠ですが、必ずしもその日のうちに結果がでるとは限らない医療機関も少なくないと考えられます。

血中アルブミン濃度が著減している症例では、まず間違いなく血中AT活性も低下しているために、治療法を選択する際の参考にしたいところです。


もちろん、実際にAT活性を確認すべきであることは言うまでもありません。

症例から学ぶ播種性血管内凝固症候群(DIC)(インデックス)

 <リンク>
血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:02| DIC