2016年02月03日
血友病の遺伝形式:医師国家試験
第110回医師国家試験の問題紹介と解説です。
血友病Aに罹患した父親をもつ女性が,健常な夫との間の挙児希望のため遺伝カウンセリング外来を受診した.女性に血友病Aの発症はない.
女児が生まれた場合,血友病Aの保因者となる確率はどれか.
a 0%
b 25%
c 50%
d 75%
e 100%
(ポイント)
血友病Aは、伴性劣性遺伝です。
男性に発症して、女性はキャリアーとなります。
血友病Aに罹患した父親をもつ女性は、必ず血友病のキャリアーです。
健常な夫と結婚すれば、男児が誕生すれば血友病を発症する可能性は50%であり、女児が誕生すれば血友病のキャリアーとなる可能性は50%です(女児は血友病を発症しません)。
(解説)
a 誤っています。
b 誤っています。
c 正しいです。
d 誤っています。
e 誤っています。
(正解) c
(備考)
1)血友病の父親と健常な母親から誕生する子について
・ 男児の場合:血友病は発症しません。
・ 女児の場合:血友病キャリアーは100%です(血友病は発症しません)。
2)血友病キャリアーの母親と健常な父親から誕生する子について
・男児の場合:血友病は、50%発症します。
・女児の場合:血友病キャリアーは50%です(血友病は発症しません)。
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:18| 医師国家試験・専門医試験対策