金沢大学・血液内科・呼吸器内科
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2010年05月16日

線溶関連マーカー(5):FDP・Dダイマー・PICの高値

線溶関連マーカー(4):FDPのartifactなど より続く

 

線溶マーカーとは(5)


血液凝固検査入門(図解シリーズ)← リンク

 

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FDPDダイマーPICが高値となる病態・疾患

 
1)    播種性血管内凝固症候群(DIC)

2)    DIC準備状態

3)    深部静脈血栓症(DVT)&肺塞栓(PE)

4)    線溶療法時

5)    手術後

6)    プラスミノゲンアクチベータ産生腫瘍

7) その他

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(注意)

1)    異常フィブリノゲン血症では、血清FDPによる測定の場合のみ高値となります。
2)    線溶亢進型DICでは、FDP/Dダイマー比は大きくなります。
3)    大量胸水・腹水、大血腫でもFDPやDダイマーの上昇が見られることがあり、DICとの鑑別が問題となります。
4)    手術後のみでも、FDPやDダイマーの上昇が見られることがあり、術後DICとの鑑別が問題となります。

 

(続く)

線溶関連マーカー(6):DICとDVTの合併など へ

 

 【リンク】

播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)

血液凝固検査入門(図解シリーズ)

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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 12:50| 凝固検査 | コメント(0)

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