金沢大学・血液内科・呼吸器内科
※記事カテゴリからは過去の全記事をご覧いただけます。
<< 前のエントリトップページ次のエントリ >>
2013年01月27日

出血傾向(3):医師国家試験対策 (出血部位)

出血傾向(2):医師国家試験対策 より続く

参考:血栓止血の臨床日本血栓止血学会HPへ)


【出血部位からのアプローチ】

1)    関節内出血血友病A&B

2)    筋肉内出血血友病A&B後天性血友病(第VIII因子インヒビター)。

3)    粘膜出血(鼻出血、歯肉・口腔粘膜出血、消化管出血、血尿、女性性器出血など):特に、幼少時から鼻出血がみられやすい場合は、von Willebrand病を疑う。

4)    四肢末梢(特に下肢)の左右対照性紫斑アレルギー性紫斑病。腹痛、関節痛、腎障害(IgA腎症)を伴うことがある。

5)    臍帯出血先天性第XIII因子欠損症

6)    前腕伸側、手背の紫斑(高齢者)赤紫色で境界明瞭、部位を変えて出没(全ての凝血学的検査は正常):老人性紫斑

7)    タール便(黒色便):上部消化管(胃、十二指腸など)からの出血。

8)    紫斑
・ 点状出血(petechiae、径1〜5mm):血小板や血管が原因の出血傾向。
・ 斑状出血(ecchymosis、径数cm以内):凝固異常が原因の出血傾向。
・ びまん性出血(suggillation、面積の比較的大きな皮下出血):凝固異常が原因の出血傾向。

 

 (続く)出血傾向(4):医師国家試験対策(血液検査)


<リンク>

血液凝固検査入門(図解シリーズ)
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
金沢大学血液内科・呼吸器内科HP
金沢大学血液内科・呼吸器内科ブログ
研修医・入局者募集

投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:14| 医師国家試験・専門医試験対策