学会主催の研修医セミナー:血栓止血の臨床
日本血栓止血学会主催の教育セミナーが開催されます。
記念すべき第1回です!
2013年10月19日(土) 〜 20日(日) 東京ビッグサイトTFTビル東館9階
宿泊費は学会で負担いただけるようです。びっくりです!
先着50名までのようですので、お急ぎで申し込みしていただければと思います。
secretariat@jsth.org
<リンク>
日本血栓止血学会主催の教育セミナーが開催されます。
記念すべき第1回です!
2013年10月19日(土) 〜 20日(日) 東京ビッグサイトTFTビル東館9階
宿泊費は学会で負担いただけるようです。びっくりです!
先着50名までのようですので、お急ぎで申し込みしていただければと思います。
secretariat@jsth.org
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平成25年6月30日(日)
<リンク>
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CBT(コアカリ)の問題紹介と解説です。
血小板減少の所見でないのはどれか。
A 鼻出血
B 歯肉出血
C 血尿
D 関節内出血
E 下腿の紫斑
(解説)
A 鼻出血(粘膜出血)は、von Willebrand病などでみられます。オスラー病(遺伝性出血性毛細血管拡張症)や血小板数減少時もみられることがあります。
B 血小板数低下時や凝固異常などで見られます。
C 血小板数減少時にみられることがあります。泌尿器科疾患でもみられることがあります。
D 関節内出血は、血友病の特徴的な出血部位です。少なくとも国家試験やCBTで関節内出血ときたら、血友病と考えて良いです。血小板数減少ではみられません。
E 血小板減少時の紫斑は、点状出血が特徴的です。
(特徴的な出血部位と疾患)
1) 関節内出血:血友病A&B。
2) 筋肉内出血:血友病A&B、後天性血友病(第VIII因子インヒビター)。
3) 粘膜出血: von Willebrand病。
4) 四肢末梢(特に下肢)の左右対照性紫斑:アレルギー性紫斑病。
5) 臍帯出血:先天性第XIII因子欠損症。
6) 高齢者で前腕伸側、手背の紫斑(赤紫色で境界明瞭):老人性紫斑
7) タール便(黒色便):胃、十二指腸などからの出血。
8) 紫斑
・ 点状出血(径1〜5mm):血小板や血管が原因。
・ 斑状出血(径数cm以内):凝固異常。
・ びまん性出血(面積の比較的大きな皮下出血):凝固異常。
(答え)D
<リンク>
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:16 | 医師国家試験・専門医試験対策
CBT(コアカリ)の問題紹介と解説です。
再現問題のため、実際の問題と若干違っているかも知れません。あしからず。
血管の修復機構で一番最後に起こるのはどれか。
A 血小板凝集
B 凝固活性化
C 線維素溶解
D 白血球のローリング
E 血小板粘着
(解説)
A 一次止血のステップでは、血小板粘着のあとに、血小板凝集がみられ、その後に二次止血へとつながっていきます。
B 血小板を反応の場として、多くの凝固因子が集結して最終的にはトロンビンという重要な酵素ができます。トロンビンはフィブリノゲンをフィブリン転換して止血反応が完結します(止血血栓が形成されます)。
C 過剰な血栓は、線維素溶解(線溶とも言います)作用によって分解されます。
D 炎症があると炎症性サイトカイン(TNF、IL-1など)の作用によって血管内皮に接着因子(E-セレクチン)が発現し、白血球が血管内皮に結合するようになり白血球のローリングがみられます。
E 血小板粘着は止血の最初のステップです。
(止血機序)
血管が破綻しますと血管外のコラーゲンが露出してそれに対して血小板が集まってきますが、この現象を血小板粘着と言います。
さらに多くの血小板が集合しますが、これを血小板凝集と言います。
血小板粘着時に血小板とコラーゲンの間を埋める、言わば糊とも言える成分をvon Willebrand因子、血小板凝集時の糊にあたる成分がフィブリノゲン(Fbg)です(ここまでが一次止血)。
血小板を反応の場として多くの凝固因子が集まり、最終的にはトロンビンと言う鍵酵素が産生されます。
トロンビンがフィブリノゲンをフィブリンに転換すると凝固が完結し止血に至ります(ここまでが二次止血)。
形成されたフィブリンを強固にする(フィブリン分子を架橋化する)のが第XIII因子です。
(答え)C
<リンク>
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:06 | 医師国家試験・専門医試験対策
第10回 北陸血栓止血検査懇話会
【日時】 平成25年8月3日(土) 15:10 〜 17:00
【場所】 金沢都ホテル 7階 鳳凰の間
【研究会内容】
15:10 〜 15:40
<学術情報提供>
SF(可溶性フィブリン)の最近の話題
講師:積水メディカル株式会社 カスタマーサポートセンター学術西日本 金田幸枝
16:00 〜 17:00
<特別講演>
血液凝固異常症の検査の進め方
座長:金沢大学附属病院 朝倉英策
講師:金沢大学医薬保健研究域血液病態検査学教授 森下 英理子
<リンク>
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:34 | 研究会・セミナー案内
腹部大動脈瘤・解離性大動脈瘤とDIC(6)症例提示より続く。
腹部/解離性大動脈瘤とDIC(4):ヘパリン類の治療より続く。
腹部/解離性大動脈瘤とDIC(3):ステントグラフト治療より続く。
腹部/解離性大動脈瘤とDIC(2):凝固線溶活性化より続く。
腹部大動脈瘤・解離性大動脈瘤とDIC(1)
大動脈は心臓から全身に血液を送る大循環の本幹をなす動脈で、人体で最も太い動脈血管です。
大動脈壁は内側からいわゆるバウムクーヘン様に内膜、中膜、外膜の3層構造からなりますが(図)、内膜の内側で血流に直接接する部分は血管内皮細胞によって裏打ちされていて、血管内に血栓ができないよう凝固線溶系を巧みに制御するしくみを有しています(参考:トロンボモジュリン:血液凝固検査入門(5))。
一方、外膜は丈夫な繊維性の皮で壁構造の強度を維持するとともに圧覚や痛覚などの感覚神経の末端も備え、中膜は文字通り内膜と外膜の間でちょうどスポンジのように大動脈壁のしなやかさを維持しています。
生活の欧米化や高齢化・超高齢化社会の到来に伴い、動脈硬化を基礎とした疾患群が急増していますが、大動脈における動脈硬化の進展は内皮から中膜組織の硬化と脆弱化を引き起こし、血圧上昇といったストレスが加わることによって、大動脈瘤や大動脈解離といった病態を形成します。
(続く)腹部/解離性大動脈瘤とDIC(2):凝固線溶活性化へ
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会総会/開講記念会
来年の予定が決まりました。
来年は、平成26年6月8日(日)です。
手帳に予定を書き込んでいただければ幸いです。
平成25年6月30日(日)
<インデックス>
1)金沢大学第三内科同門会総会
2)奥寺さんと近藤会長・奥寺さんサイン
3)乾杯
4)山崎医局長が奥寺さんにお願い中?
5)懇親会
6)新入医局員と奥寺さん(推薦!)
7)中村忍先生、吉田喬先生
8)話に花が咲く
9)森下英理子先生のお祝い
10)奥寺さんの特別講演、壇上挨拶
★ プログラム
平成25年6月30日(日)
上段:奥寺さんのご講演に聞き入る同門会会員です。
下段左下&右下:懇親会会場です。中央が山崎宏人医局長です。激務にもかかわらず、いつもスマイリーな医局長です。
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会総会/開講記念会が行われました
平成25年6月30日(日)
上段:金沢大学医薬保健研究域 保健学系 検査科学専攻の教授に御就任になった森下英理子先生にお祝いの花束が贈呈されました。
下段左上:いつも大変お世話になっている事務、研究助手の方々も写っておられます。
平成25年6月30日(日)
上段:いろんな所で、話に花が咲いています。
下段:今回の奥寺さんのご講演実現に多大なご尽力をいただきました、小泉さんと橘先生です。
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会総会/開講記念会が行われました。
平成25年6月30日(日)
上段左上:中締めは吉田喬先生にしていただきました。大先輩なのですが、今なお骨髄穿刺をしておられるとお聞きして、びっくり仰天しました。
下段:中村忍先生と並ぶ、近藤病棟医長です。病棟医長の激務、本当にご苦労様です。
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会総会/開講記念会が行われました。
平成25年6月30日(日)
新入医局員に対して、奥寺さんより活を入れていただきました。
新入医局員の皆さんにとって一生の思い出になったのではないでしょうか。
ありがとうございます。
平成25年6月30日(日)
上段の左上の画像では、中尾教授をご覧いただけます。
シャッタータイミングがずれて申し訳ございません。
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会総会/開講記念会が行われました。
平成25年6月30日(日)
上段の左上の画像では、第三内科の大先輩である中村忍先生をご覧いただけます。
上段の右上の画像では、奥寺さんと歓談する笠原呼吸器内科長をご欄いただけます。
下段では、山崎宏人医局長が、奥寺さんに重要かつサプライズにつながるお願いを交渉中です(管理人推測です)。
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会総会/開講記念会が行われました。
平成25年6月30日(日)
これから懇親会が始まるというタイミングの画像です。
画像中央に奥寺さんと、中尾教授、乾杯は石川県立中央病院の上田幹夫先生です。
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会総会/開講記念会が行われました。
平成25年6月30日(日)
画像は、上段が、奥寺さんと、近藤邦夫同門会会長、背景に山崎宏人医局長も見えています。
下段は、 奥寺さんのサインです。
金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)同門会総会/開講記念会が行われました。
平成25年6月30日(日)13時〜
今までで、最も多くの先生方に参加いただき盛会になりました。ありがとうございました。
サッカーの横浜FC会長、奥寺康彦さんの特別講演も大変に素晴らしいものでした!
プログラムは、以下の通りです。
今年は、サッカーの横浜FC会長、奥寺康彦さんに特別講演をしていただきます。
大変に楽しみです。
第30回金沢大学第三内科同門会総会
第45回金沢大学第三内科開講記念会
日時:平成25年6月30日(日)午後1時00分より
・同門会総会:午後1時00分〜
・開講記念会:午後1時30分〜
場所:金沢エクセルホテル東急 5階「ボールルーム」
< 第30回 同門会総会 > (13:00〜13:20)
・同門会長挨拶 近藤 邦夫
・役員会報告・会計報告 朝倉 英策
・会計監査報告 中積 泰人
< 第45回 開講記念会 > (13:30〜15:00)
1. 教授挨拶 中尾 眞二
2. 教室便り 山崎 宏人
3. 優秀研究発表
・ 血液・移植研究室(司会:山崎 宏人)
「骨髄不全におけるSLIT1突然変異」齋藤千鶴
・ 血栓止血研究室(司会:朝倉 英策)
「高齢者終末期医療の限界と課題」荒幡昌久
・呼吸器研究室(司会:笠原 寿郎)
「抗ARS症候群の肺病変に関する臨床病理学的解析」高戸葉月
4. 第三内科先輩からのメッセージ
・小川晴彦(石川県済生会金沢病院)
・小林和美(昭和52年入局、福井市)
5.教授講演
「 第3内科(血液・呼吸器内科)の現状と将来 」 中尾 眞二
6.特別講演(15:10〜16:10)
「サッカーの歴史」 奥寺康彦 講師(横浜FC会長)
CBT(コアカリ)血栓止血領域の問題紹介と解説です。
CBT(コアカリ):出血傾向より続く
(4/4)42歳の女性.1週間前から階段を上るときに息切れを感じるようになったため来院した.歯磨きの時に出血しやすい.
身長158cm,52kg.脈拍100/分,整.血圧104/58mmHg.両下肢の点状出血と口腔内出血を認める.頸部リンパ節に腫脹を認めない.肝脾を触知しない.
血液所見:赤血球222万,Hb 7.3g/dL,Ht 20.7%,白血球2,000,血小板0.7万.末梢血塗抹標本で異常細胞を多数認める.骨髄血塗抹標本でアズール顆粒が豊富な異型細胞が認められた.PT時間60%(基準80〜120),D—ダイマー22.2μg/mL(基準1以下).
この患者の出血傾向の原因はどれか.
a 凝固亢進
b 線溶低下
c 血管壁の脆弱
d 抗血小板抗体
e 血小板機能異常
【選択肢について】
a APLの症例でDダイマーの上昇が見られており、DICを合併していると判断されます。DICの本態は「基礎疾患の存在下における全身性持続性の著しい凝固活性化状態」です。
b APLに合併したDICは線溶活性化が高度であることが特徴的です(線溶亢進型DIC)。
c APLで血管壁の脆弱はみられません。
d 抗血小板抗体は、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)を想起させます。
e APLでは血小板数の低下がみられますが、血小板機能異常は見られません。
【正答】
a
【感想】
できれば、線溶亢進状態を出血の原因にしてほしかったところです。
<リンク>
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:21 | 医師国家試験・専門医試験対策
CBT(コアカリ)血栓止血領域の問題紹介と解説です。
(3/4)42歳の女性.1週間前から階段を上るときに息切れを感じるようになったため来院した.歯磨きの時に出血しやすい.
身長158cm,52kg.脈拍100/分,整.血圧104/58mmHg.両下肢の点状出血と口腔内出血を認める.頸部リンパ節に腫脹を認めない.肝脾を触知しない.
血液所見:赤血球222万,Hb 7.3g/dL,Ht 20.7%,白血球2,000,血小板0.7万.末梢血塗抹標本で異常細胞を多数認める.
この患者で低下するのはどれか.
a LD
b CRP
c FDP
d D-ダイマー
e フィブリノーゲン
【選択肢について】
a 造血器悪性腫瘍(本例ではAPL)では、しばしばLDが上昇します。LDが腫瘍マーカーとなることが多いです。
b APLのみではCRPはあまり上昇しませんが、感染症の合併があればCRPは上昇します。
c APLでは、播種性血管内凝固症候群(DIC)が必発です。DICでは、FDPが上昇します。
d DICではD-ダイマーも上昇します。その他、トロンビン-アンチトロンビン複合体(TAT)上昇、プラスミン-α2プラスミンインヒビター複合体(PIC)上昇もDICの重要所見です。
e APLは、線溶活性化が高度なDICを合併します。この場合、フィブリノーゲンは著減します。
【正答】
e
【感想】
APLではDICが必発であることを知っていれば回答できる基本的な問題になっています。
(続く)CBT(コアカリ):DICへ
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:07 | 医師国家試験・専門医試験対策
CBT(コアカリ)血栓止血領域の問題紹介と解説です。
CBT(コアカリ):息切れより続く
(2/4)42歳の女性.1週間前から階段を上るときに息切れを感じるようになったため来院した.歯磨きの時に出血しやすい.
身長158cm,52kg. 脈拍100/分,整.血圧104/58mmHg.両下肢の点状出血と口腔内出血を認める.頸部リンパ節に腫脹を認めない.肝脾を触知しない.
血液所見:赤 血球222万,Hb 7.3g/dL,Ht 20.7%,白血球2,000,血小板0.7万.末梢血塗抹標本で異常細胞を多数認める.
診断のために最も必要な検査はどれか.
a 骨髄穿刺
b 血液培養
c 動脈血ガス分析
d 胸部エックス線撮影
e プロトロンビン時間
【選択肢について】
a 汎血球減少がみられており、異常細胞が出現しているために、骨髄像は早々に行いたいです。
b 血液培養は、敗血症を疑った際に行うべき検査です。本症例では発熱の情報もなく、敗血症を疑う根拠はありません。
c 動脈血ガス分析は、心&肺疾患を疑った場合に行うべき検査です。
d 胸部エックス線撮影は行っても良いですが、診断のために最も必要な検査ではありません。
e プロトロンビン時間(PT)は凝固異常の有無をみるのに必要ですが、診断のために最も必要な検査ではありません。
【正答】
a
【感想】
これは基本的な問題になっています。
正答率は高かったであろうと推測します。
(続く)CBT(コアカリ):出血傾向へ
投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:57 | 医師国家試験・専門医試験対策