今後ともよろしくお願いいたします。
この度、臨床および研究の研鑽を目的に当科に出向中であった医師が突然逮捕されるという大変ショッキングな事態を受け、患者さんおよび関係の皆様にご心配とご迷惑をおかけしましたことを、教室員一同、大変遺憾に感じています。
私たちは従来通り診療、研究、教育に、精一杯の努力を重ねていく所存ですので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
追伸1:
このサイトはしばらく非公開にしておりました。この度、再公開させていただいたのですが、これに伴いリンク切れなどの不具合を多数生じているようです。
現在、本サイト作成会社に、修復をお願いしているところです。しばらくの間、ご不便をおかけいたしますが、どうか御了解おねがいいたします。
追伸2:
2010.5.31. 午後2:47現在、サイトの不備は復旧いたしました。管理任がチェックした範囲内では問題無いように思っていますが、もし不備を発見されましたら、ご連絡いただけましたら幸いです。
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 14:47
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線溶関連マーカー(6):DICとDVTの合併など
線溶関連マーカー(5):FDP・Dダイマー・PICの高値 より続く
線溶マーカーとは(6)
血液凝固検査入門(図解シリーズ)← リンク
FDP・Dダイマー・PIC解釈上の注意点
通常、FDPとDダイマーは併行して上昇することが多いです。
ただし、著しい線溶活性化がみられる病態(例えば線溶亢進型DIC)では、フィブリンのみならずフィブリノゲンの分解も進行するために、FDPの著増に対して、Dダイマーの上昇が相対的に軽度のことがあり、FDP/Dダイマー比が大きくなります(Dダイマー/FDP比が小さくなります)。
この場合、PICは著増し、α2PIやフィブリノゲンは著減しやすいです。
プラスミノゲンも中等度低下します。
一方、線溶抑制型DIC(敗血症に合併したDICに代表されます)においては、t-PAに対して阻止的に作用するプラスミノゲンアクチベータインヒビター(plasminogen activator inhibitor:PAI)が過剰に産生されて、線溶が抑制されます。
このため、血栓が多発してもあまり溶解されずにFDPやDダイマーは軽度上昇にとどまることが多いです。
線溶抑制型DICにおいては、FDPやDダイマーを過度に重要視しますと、DIC診断が遅れる懸念があります。この場合は、血小板数の経時的低下や、凝固活性化マーカーTAT、SFなどに注目することで早期診断が可能です。
FDP、Dダイマー、TAT、PICが最も上昇しやすい疾患はDICですが、深部静脈血栓症(deep vein thrombosis:DVT)や肺塞栓(pulmonary embolism:PE)でも上昇する場合がある点に注意が必要です。
また、播種性血管内凝固症候群(DIC)の基礎疾患とDVT&PEの危険因子は、悪性腫瘍など共通していることがあります。
DIC診断基準をみたすような症例であっても、DVT&PEも合併していることがありますので、注意が必要です。
管理人らは、DVT&PEの見逃されているDIC症例が少なくないのではないかと懸念しています。
【リンク】
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 12:52
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線溶関連マーカー(5):FDP・Dダイマー・PICの高値
線溶関連マーカー(4):FDPのartifactなど より続く
線溶マーカーとは(5)
血液凝固検査入門(図解シリーズ)← リンク
________________________
FDP、Dダイマー、PICが高値となる病態・疾患
1) 播種性血管内凝固症候群(DIC)
2) DIC準備状態
3) 深部静脈血栓症(DVT)&肺塞栓(PE)
4) 線溶療法時
5) 手術後
6) プラスミノゲンアクチベータ産生腫瘍
7) その他
________________________
(注意)
1) 異常フィブリノゲン血症では、血清FDPによる測定の場合のみ高値となります。
2) 線溶亢進型DICでは、FDP/Dダイマー比は大きくなります。
3) 大量胸水・腹水、大血腫でもFDPやDダイマーの上昇が見られることがあり、DICとの鑑別が問題となります。
4) 手術後のみでも、FDPやDダイマーの上昇が見られることがあり、術後DICとの鑑別が問題となります。
(続く)
線溶関連マーカー(6):DICとDVTの合併など へ
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播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 12:50
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線溶関連マーカー(4):FDPのartifactなど
線溶関連マーカー(3):FDP採血管など より続く
線溶マーカーとは(4)
血液凝固検査入門(図解シリーズ)← リンク
線溶マーカー測定上の注意点
FDPやDダイマーは大変安定した検査であり、artifactを生じにくいです。
ただし、留置カテーテルなどからの採血は、カテーテル内凝固をきたして、PIC、FDP、Dダイマーが偽高値となる可能性があります。
また、血清FDPの場合には、試験管内に抗凝固剤が混入しますと(例えばヘパリンロックされたカテーテルからの採血など)、専用試験管内の凝固剤が作用しなくなり上清中にフィブリノゲンが残存してしまいます。この状態で抗フィブリノゲンポリクローナル抗体を用いた測定を行いますと、偽高値となります。
異常フィブリノゲン血症では、血漿FDP、Dダイマー、PICは正常として測定されます。
ただし、血清FDPで測定しますと偽高値となります。これは、フィブリノゲンのアミノ酸配列に異常をきたした本疾患では、採血管内の凝固剤(トロンビン)がフィブリノゲンをフィブリンに転換できず、上清中にフィブリノゲンが残存してしまいます。
この状態で、抗フィブリノゲンポリクローナル抗体を用いたFDP測定を行いますと、偽高値となります。
(続く)
線溶関連マーカー(5):FDP・Dダイマー・PICの高値 へ
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播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 12:47
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線溶関連マーカー(3):FDP採血管など
線溶関連マーカー(2):t-PA/PAI-1複合体など より続く
線溶マーカーとは(3)
血液凝固検査入門(図解シリーズ)← リンク
測定の実際&採血管
PICは、クエン酸ナトリウム入りの凝固検査用採血管を用いて採血し、調整した血漿をラテックス免疫比濁法、EIAで測定します。
Dダイマーは、クエン酸ナトリウム入りの凝固検査用採血管を用いて採血し、調整した血漿をラテックス免疫比濁法、EIAで測定します。フィブリノゲンとは反応しない抗Dダイマーモノクローナル抗体を使用しています。
FDPは大きく、血清FDPと血漿FDPに分類されます。
血清FDPは専用試験管が必要であるのに対しまして、血漿FDPであれば他の凝固検査と同じ採血管で良いため(採血量が少なくて済むため)、血漿FDPの方が浸透しつつあるのが現状です。
血漿FDP:
フィブリノゲンとは反応せずFDPとのみ反応する抗FDPモノクローナル抗体が使用されています。
血清FDP:
凝固剤(トロンビンなど)と抗線溶剤が含まれた専用試験管が用いられます。凝固剤が含まれているために、検体中のフィブリノゲンはフィブリンに転換し、遠心操作を行えば上清中にはフィブリノゲンは含まれないことになります。
この状態で、抗フィブリノゲンポリクローナル抗体(FDPとも反応します)を用いて測定します。
基準値
プラスミン-α2PI複合体(PIC) <0.8μg/mL
FDP <2.0〜5.0μg/mL(ただし、測定試薬により異なります)
Dダイマー <1.0〜2.5μg/mL(ただし、測定試薬により異なります)
(続く)
線溶関連マーカー(4):FDPのartifactなど へ
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播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:57
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線溶関連マーカー(2):t-PA/PAI-1複合体など
線溶関連マーカー(1):Dダイマー(D dimer)など より続く
線溶マーカーとは(2)
血液凝固検査入門(図解シリーズ)← リンク
その名称通り、FDPには、フィブリン分解産物もフィブリノゲン分解産物も含まれますが、通常はフィブリン(血栓成分)分解産物がほとんどです(換言しますと多くの場合は、FDPとDダイマーは併行して上昇することが多いです)。
FDPやDダイマーの高値は、凝固活性化によって血栓が形成されて、かつその血栓が溶解したということを意味しています。つまり、凝固活性化も線溶活性化も進行したということになります。
t-PA/PAI-1複合体:
狭義にはt-PAとPAI-1両者の複合体のみを指しています。
血管内皮から産生されたt-PAはPAI-1と結合して、循環血中に遊離型t-PAはほとんど存在しません。そのため、t-PA/PAI-1複合体は、t-PA抗原量と近似した値をとることになります。
t-PAが上昇する病態では、PAI-1はさらに著増する(遊離型PAI-1も大量に存在する)ことが多いです。
PICが上昇した場合には線溶活性化の病態を反映していますが、t-PA/PAI-1複合体が上昇した場合には線溶抑制の病態になっていることが多いため(たとえば線溶抑制型DIC)、注意して評価する必要があります。
ニックネームとしてのDダイマー:
なお、科学的なDダイマーは前述の如く架橋化フィブリン分解産物の最小単位を意味してますが、測定キット名としてDダイマーは、架橋化フィブリン分解産物の最小単位のみならず、その他の架橋化フィブリン分解産物も測り込んでいます。つまり、Dダイマーがニックネーム的に使用されることも多いです。
(続く)
線溶関連マーカー(3):FDP採血管など へ
【リンク】
播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:02
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線溶関連マーカー(1):Dダイマー(D dimer)など
線溶マーカーとは
組織因子(tissue factor:TF)の作用によって凝固活性化を生じますと、最終的にトロンビンが形成されます。トロンビンがフィブリノゲンに作用しますと、フィブリノゲンはフィブリンに転換して、さらにフィブリンが重合しますと血栓が形成されます。
この重合されたフィブリンを安定化するために、血液凝固第XIII因子による架橋結合(Cross-link)が行われます。これに対して、形成された血栓を溶解しようとする働きのことを線溶(fibrinolysis)と言います。
線溶が開始されるためには、血管内皮からの組織プラスミノゲンアクチベータ(tissue plasminogen activator:t-PA)産生が必要です。
t-PAは、プラスミノゲン(肝で産生)をプラスミンに転換し、プラスミンは血栓(架橋化フィブリン)を分解します。
血栓が分解された際に生ずる分解産物のことをFDP(Dダイマー)と言います。t-PAおよびプラスミノゲンはフィブリン親和性が高く、フィブリン上で能率良く線溶が進行します。
線溶活性化の程度を評価するためにはプラスミン産生量が分かれば良いのですが、プラスミンの血中半減期は極めて短く直接測定することはできません。
ただし、プラスミンとその代表的な阻止因子であるα2プラスミンインヒビター(α2PI)が、1対1結合した複合体を測定することは可能であり、これをプラスミン-α2PI複合体(plasmin-α2PI complex:略称PIC)と言います。
PICが高値であるということは、プラスミン産生量が多い、すなわち線溶活性化が高度であるということを意味します。
例えば、播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation:DIC)においては、凝固活性化と並行して線溶活性化がみられるため、TATのみならずPICの上昇がみられます。
ただし、PICの上昇度は基礎疾患により異なり、このことはDICの病態を特徴つける大きな要素の一つです。
FDPは、フィブリン/フィブリノゲン分解産物(fibrin/fibrinogen degradation products)の略称です。そして、Dダイマー(D dimer)は、フィブリン分解産物(正確には架橋化フィブリン分解産物)の方の細小単位です。
架橋結合の部分はプラスミンで分解されないため、隣接した2つのフィブリン分子のD分画部分が第XIII因子で結合したものが最小単位となり、Dダイマー(D dimer)の語源となっているのです。
(続く)
線溶関連マーカー(2):t-PA/PAI-1複合体など へ
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播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:22
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金沢大学公開講座のご案内:ポスター版
金沢大学公開講座(健康寿命を伸ばそう)を、ポスターバージョンでもアップさせていただきます。
この公開講座は、一般の方を対象としていますが、医学部・薬学部・保健学科など医療関係領域で学ばれる学生さんや、研修医の方に聞いていただいても、得るものがあるのではないかと思っています。
ベテラン医療関係者のご参加も、もちろん歓迎いたしますが、講師側は緊張してしまいそうです。。。
お誘い合わせのうえ、ご参加くださいませ。問い合わせ先は、以下の記事にも書かれています。
金沢大学公開講座 ←クリック
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播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:35
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金沢大学公開講座のご案内
健康寿命をのばそう(Part2)
■講座趣旨
「メタボリックシンドローム」は流行語にもなりましたが、しっかり内容を理解されている方は存外多くはありません。実は、メタボリックシンドロームは動脈 硬化と密接に関係があります。
動脈硬化になると脳や心臓の血管がつまり、寝たきりや認知症にいたる危険性が極めて高くなります。高齢化社会といわれる現 在、元気で活動的に暮らすことができる期間—「健康寿命」をいかに延ばすかが大きな課題です。
健康寿命を延ばすためにはどんなことに気をつけて日常生活を過ごしたらよいのかとお悩みの方、是非この講座にご参加ください。
メタボリックシンドローム や脳梗塞・心筋梗塞などの病気の話、検査結果の読み方、そして食事療法など、日常生活の中ですぐに取り入れることができ、そして役に立つ健康情報を皆様に わかりやすく提供したいと考えております。
主任講師 森下英理子(金沢大学 血液内科)
■定 員 |
50名 |
■受講対象者 |
一般(高校生以上) |
■会 場 |
サテライト・プラザ(西町)(076-232-5343) |
■受講料 |
900円(600円) *( )内は高校生以下の金額です。 |
■申込期限 |
6/11(金) |
■プログラム |
下記のとおり |
|
1 |
6/26 (土) |
14:00
〜
15:00 |
メタボリックシンドロームの予防と対策 |
保健学系准教授 |
森下英理子 |
2 |
15:00
〜
16:00 |
血液サラサラ &
血栓症の話 |
附属病院高密度無菌治療部准教授 |
朝倉英策 |
3 |
16:00
〜
17:00 |
明日からできる
食事の秘訣 |
附属病院栄養管理部栄養管理室長 |
櫻井千佳 |
■問合せ先
〒920-1192 金沢市角間町 金沢大学地域連携推進センター
電話(076)264-5272・5273 FAX(076)234-4045
E-mail:kaihou@adm.kanazawa-u.ac.jp
受付時間8:30〜17:00(ただし、土・日曜日、祝日、夏季一斉休業、年末年始を除く。)
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播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:00
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山崎宏人(第三内科医局長):金沢大学血液内科
「スタッフ自己紹介」(ブログバージョン)をシーリーズでお届けしています。
関連記事:金沢大学第三内科(血液・呼吸器内科)のスタッフ紹介
【名前】 山崎宏人(やまざき ひろひと)(通称:ヒロ先生)
・血液内科にはもう一人山崎姓の医師がいます。二人を区別するためにしばしば「山崎 宏」というふうに「宏」が小さく表記されるのですが、これが所以で「ヒロ先生」と呼ばれるようになりました。最初はスタッフだけだったのですが、最近は研修医の先生や患者さんにまでヒロ先生と呼ばれています。
【顔写真】
【専門領域と医局での担当業務】
・血液内科学:再生不良性貧血などに代表される骨髄不全や同種造血幹細胞移植に興味を持っています。
・この春より血液・呼吸器内科(旧第三内科)の医局長を務めています。まだ、新米医局長です。昨年度までは東病棟6階(血液・呼吸器内科病棟)の病棟医長を担当していました。3年継続したのですが、これは当科のギネス記録です。
ちなみに、昨年度はこのブログから「病棟医長の新企画:ひと言お願いします!」シリーズを発信していました。是非一度のぞいてみてください。
当科への入局や研修などのお問い合わせは、以下のメールアドレスからどうぞ。
メールアドレス: info@3nai.jp
【所属学会】
日本内科学会、日本血液学会、日本造血細胞移植学会、日本輸血細胞治療学会、日本臨床腫瘍学会、日本感染症学会
【取得資格】
日本内科学会 認定医
日本血液学会 専門医
ICD(インフェクションコントロールドクター)
【自分の研修医時代(または若かりし頃)の思い出】
・私たちの頃は研修開始とともに入局でした。当時は何を専攻するかというより、このスタッフと一緒なら生涯の仕事にしてもいいかな、という視点で三内を選択したような気がします。
・私たちが研修医の頃は旧3病棟3階が第三内科の担当病棟でした。病棟の一番奥に女性患者が陣取っていた3人部屋がありました。夕方、二度目の回診に顔を出すと、「先生、おなかすいたでしょう!」といって、いつもおやつを出していただきました。婦長さんにみつからないように、こっそりいただいていたのを思い出します。
【3内のアピール】
・患者思い(ぶつぶつ文句を言うくせに、結局は患者さんのことをほっとけない損な性分の集団です。)
・自由でアットホーム(一見、勝手気ままな集団と誤解されることもありますが、それを許す寛大さが三内の伝統です。)
・金沢大学第三内科女医会の急成長(3月末日に医員室の座席表を考えていましたら、男女比が逆転していることに気がつきました。
女性医師が働きやすい環境を提供できれば、それはスタッフ全体の環境改善にもつながるものと考えています。
当科は産休に入る先生も多いのですが、最近は皆さんスリムで妊婦さんとは中々気がつきません。「先生こそ臨月?」なんてよく冷やかされています。)
【将来の夢】
・将来の夢というほど大げさなものではないのですが、とにかく今は、血液内科や呼吸器内科に興味を持ってくれる若手医師や学生さんが、迷わず三内の扉をノックしてくれるような雰囲気作りが目標です。
【趣味】
・韓流ドラマに「最も造詣が深い?」血液内科医として、周囲のスタッフ・患者さんには有名でしたが、ここ数か月はご無沙汰しています。
先日、妻が鑑賞していたDVDを横から盗み見していたら、また、血が騒ぎました。
学生さんや研修医の皆さんは韓流ドラマなんて誰も見ていないようなのですが、ヒロインが血液疾患という設定が意外に多く、こんなセリフはうちの病棟でもあったな、なんて思いながらいつも見ています。
・生まれてこの方、読書なる高級な趣味は全くなかったのですが、最近は湊かなえと東野圭吾を好んで読んでいます。中々いいです。
・最近、ちょっと気がついたことがあります。
韓流ドラマと東野圭吾と血液内科の共通点。情に厚いことです。
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:29
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金沢大学 血液・呼吸器内科:医局長レポート(2)
金沢大学 血液・呼吸器内科:医局長レポート(1)より続く
新米医局長の医局レポート(2)
「バーベキューでメタボ解消?」
「食べすぎ・飲みすぎ」のあとは、グランドに降りてスポーツを楽しみました。
バドミントンやフリスビー・スケボー、更にはフラダンスや縄跳びまで、競技は多種多様。
中尾教授率いる野球チームは、だんだん打球の飛距離が伸びてきて、グランドの奥深くまで走るはめに・・・。
「私、疲れた・・・。」
ちびっこの相手をしていたら、私たちもついつい童心にかえって・・・なんて人も。
最後は「来年も誘ってね!」という熱いポーズで解散となりました。
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 16:01
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金沢大学 血液・呼吸器内科:医局長レポート(1)
新米医局長の医局レポート
「バーベキューでメタボ解消?」
ゴールデンウイーク真っ只中の5月2日、恒例のバーベキューにみんなで繰り出しました。
今年の会場も、昨年好評だった医王の里キャンプ場「森のテラス」。
幹事の細川先生が週間天気予報をしっかりチェックしただけあって、絶好の行楽日和でした。
今回の参加者は総勢24名+ちびっ子4名。
呼吸器内科で研修中の朝倉先生・木場先生、血液内科で研修中の松島先生も参加してくれました。
「森のテラス」には金沢の間伐材で作った巨大なウッドデッキが設置されています。
開放的な空間の中で眺望を楽しみながら、たっぷりのお肉をたいらげてきました。
今年もご家族連れが3組参加。未来の医局員候補であるちびっこたちには、医局員一同サービス満点です。
(続く)
金沢大学 血液・呼吸器内科:医局長レポート(2)へ
【リンク】
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 01:41
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血栓止血学会(鹿児島)学会の寄り道:屋久杉・紀元杉・縄文杉
血栓止血学会(鹿児島)学会の寄り道:千尋の滝ほか より続く。
【学会の寄り道】(5)
屋久島は「屋久杉」の島でした。
「屋久杉」と呼ぶのは樹齢1000年を超えた杉だけで、樹齢1000年に満たない杉を「小杉」、さらに植林された杉は「地杉」と呼んで区別しています。
屋久島は花崗岩が土台なので土壌の栄養分が少なく、杉の成長はゆっくりなんだそうです。
そのため、かえって年輪が緻密となり、幹は硬く、通常の杉の約5-6倍もの樹脂(防腐・防虫・抗菌効果があります)が溜まり、1000年を超える樹齢を支えることができるとのことです。
写真の屋久杉も1000-1500年の樹齢だそうです。
屋久杉の代表が「縄文杉」です。標高1300m前後の山中にあり、推定樹齢は7200年(少なくとも2000年以上だそうです)。幹の直径は16m余りにもなるそうです。
縄文杉へは徒歩で向かいます。ある登山口から片道約10km、往復の所要時間は約8時間とのことで、要するに登山です。今回はそこまでの時間も準備もなかったためあきらめました。
その代わりにですが、この写真は「紀元杉」といって、車で行って見られる、最も大きな屋久杉です。推定樹齢2000-3000年、高さは20m弱、周囲は8.1mです。この場所の標高は1200mを少し越えたところです。
太い幹には樹脂が溜まってできた重く硬い瘤がいくつも連なり、ゴツゴツしている触りは害を及ぼすウイルスと戦ってきた証だそうです。さらにその幹には、ヒカゲツツジやヒノキ、ナナカマド等の20種類以上の植物が生えています。「紀元杉」はそれらを養いながら、共生しているわけです。
あくまで一部のうわさですが、「縄文杉」よりもっと古い屋久杉の存在が昔から言われているようです。「縄文杉」も約40年前に見つかったようですが、これも昔からその存在を言われていて、島の役場の方が週末のたびに探して、6,7年がかりで見つけたそうです。実際歩いてみて、これだけの山深さ、鬱蒼として連なる木々を見てみると、あるいはうわさは本当かもしれないと思いました。
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播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
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| 血栓止血(血管診療)
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血栓止血学会(鹿児島)学会の寄り道:千尋の滝ほか
血栓止血学会(鹿児島)学会の寄り道:屋久島の飛魚ほか より続く。
【学会の寄り道】(4)
屋久島には、鹿児島港から高速船で、種子島を経由したこともあり、2時間半かけての船旅でした。九州最南端の佐多岬から南西60kmに位置します。
天気には恵まれました。
屋久島の年間降雨量は、約10000mm前後だそうで、これは東京のそれと比べて10倍に近いそうです。「屋久島は1ヶ月に35日も雨が降るところ」と昔から言われることがあるそうです。その意味でも幸運でした。画像はホテル近くから見た太平洋です。
屋久島は山の島でした。
島内最高峰は宮之浦岳の1936mで、それ以外にも1000mを越す山々がそびえ立ちます。
屋久島の山の多くは「○○岳」というそうです。それだけ高くごつごつ険しい山が多いということだと思います。平地は島全体の10%に満たないとのことです。
山がちで雨も多いところということは、滝も多くなります。屋久島の中には50を超える滝があるそうです。
写真はその一つ「千尋の滝」です。左に見える岩は、花崗岩の1枚岩です。
屋久島は森の島でした。
屋久島は「世界自然遺産」です。最近日本国内でも「世界遺産」が言われますが、多くは建築物です。「世界自然遺産」は国内に3箇所しかありません。
「世界自然遺産」に登録された理由は景観ではないそうです。
先ほど触れましたように、高い山々があることもあり、小さな島の中に、亜寒帯気候から亜熱帯気候まで(北海道から沖縄まで)の植物が平地から山頂へと連続的に分布する植生が見られること(ですから山のほうはしっかり積雪します)、また日本の植物種の7割を超える植物と、屋久島にのみ自生する約40種の固有種、屋久島を北限とする植物が約20種、南限が約140種もあり、「東洋のガラパゴス」と呼ばれる種の宝庫となっていることなどが評価されたそうです。
宮崎駿さんの「もののけ姫」のモデルなったのもこの屋久島の森であったことはご存知の通りです。
屋久島は鹿と猿の島でした。
屋久島は昔「ゆく島」ともいったそうです。「ゆく」とは鹿という意味だそうです。
森の中を歩いていると、鹿や猿に遭遇することはよくあることだそうです。屋久島はポンカンというみかん栽培が盛んなのですが、みかん畑の周囲には必ず猿よけの電流線が張ってありました。
写真はヤクスギランドという森を歩いていて、出くわした鹿の後姿です。実はほんの目の前にいたのですが、カメラを構えるとさっと遠ざかってしまい、この写真になってしまいました。
残念ながら猿は見かけませんでした。
(続く)
血栓止血学会(鹿児島)学会の寄り道:屋久杉・紀元杉・縄文杉 へ
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播種性血管内凝固症候群(DIC)(図解シリーズ)
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| 血栓止血(血管診療)
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血栓止血学会(鹿児島)学会の寄り道:屋久島の飛魚ほか
血栓止血学会(鹿児島)学会の寄り道:後天性血友病ほか より続く。
【学会の寄り道】(3)
学会出張の楽しみの一つに、その街の食べ物があるかと思います。鹿児島は、黒豚・白豚・鶏の絡んだ飲食店が多い印象でした。
対して屋久島で印象的だったのが、飛魚(とびうお)です。
屋久島は飛魚の漁で日本一だそうで、特に島の東部にある安房港では年間1000tの水揚げがあるそうです(全国で水揚げされる飛魚の約2割が鹿児島県産、そのうち約7割が屋久島産だそうです)。
30 種類前後の飛魚が黒潮にのって回遊し、その多くが屋久島沖を通過するそうです。
写真はその安房港近くの「屋久どん」という料理屋さんでいただいた、飛魚の刺身です。
飛魚は鮮度が落ちやすく、他の魚と比べて本土では出回りにくく、なかなか食べる機会が少ないとのことです。私も初めて食べてみました。
身がしまっていて、ぷりぷりとした食感、とてもおいしかったです。
しなやかな筋(すじ)に薄いながらも硬くぴんと張った胸ひれは、まさに鳥の羽根のようでした。
飛魚は脂肪が少なく、高タンパク低カロリーの優良食材であり、刺身・塩焼・唐揚げ・干物・すり身で食べられ、 すり身で作られる「つきあげ」も美味だそうです。
屋久島に行かれる機会がありましたら、召し上がられることをお勧めします。
写真のラーメン(右)は同じ安房港近くの「麺屋 琉誠」でいただいた、「やみつきラーメン」です。左は「安房ラーメン」というチャーシュー麺です。「やみつきラーメン」も要はチャーシュー麺なのですが、二種類のマー油を使っていて、にんにくを焦がしたのでしょうか?そんな味がする黒いめんつゆです。若干の苦味があるようですが、なじんでくれば、文字通り「やみつき」になるかもしれません。
(続く)血栓止血学会(鹿児島)学会の寄り道:千尋の滝ほか へ
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血栓止血学会(鹿児島)学会の寄り道:後天性血友病ほか
血栓止血学会(鹿児島)学会の寄り道:西郷隆盛ほか より続く。
【学会の寄り道】(2)
今回の日本血栓止血学会学術集会では集会本体と別に、サテライトセミナーが4月24、25日に屋久島で開かれました。会長の丸山先生以下約20名の方々が参加されました。
「血栓止血学の今と展望」をメインテーマに下記の演題がありました。
4月24日イブニングセミナー
Aida Inbal 先生(Beilinson Hospital, Rabin Medical Center, Israel)
"FXIII deficiency and cellular extra coagulant activities of FXIII"
4月25日モーニングセミナー
鈴木宏治 先生(三重大学 理事・副学長)
「日本血栓止血学会的温故知新」
小出武比古 先生(兵庫県立大学大学院生命理学研究科)
「『温故知新』アンチトロンビンの構造と機能の研究30年を振り返る」
森田隆司 先生(順天堂大学大学院医学研究科 生化学・生体防御学)
「ヘビ毒からの多彩な新規タンパク質の探索」
ランチョンセミナー(共催:ノボノルディスクファーマ(株))
新井盛大 先生(ノボノルディスクファーマ(株)開発本部)
「rFVIIaおよびそのアナログの止血作用機序」
イブニングセミナー
橋口照人 先生(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 血管代謝病態解析学)
"Degradation of non-hemostatic molecules in DIC/MOF"
それぞれ面白い内容で、勉強になりました。
少人数で、時にはビールが入ったレクチャーもありましたので、いい意味で談論風発なセミナーでした。
特に印象に残りましたのは、一つは新井先生のお話の中で、後天性血友病の出血症状に対して、いわゆるdose intensiveにノボセブンを使用することが有効であること(これは血液腫瘍の化学療法のコンセプトに類似していること)、さらに遺伝子組換え活性型第7因子製剤(rFVIIa)のlong acitiveな(12時間から数日?)新薬がP2か3まで進み、近い将来臨床使用可能になる見通しであり、病状によって現在のノボセブンと使い分けるようになるのでないかとのことでした。
以前出産後の止血困難から診断された、後天性血友病Aの患者さんを拝見させていただいたことがありました。その際もノボセブンを使用しましたが、奏効し、すぐに止血効果が出てきました。ただ半減期が短く、3−4時間おきの静注投与が必要であり、正直少々手間だった印象があります(さらに単価も高く、結果として高額になり、レセプトで半年がかりの苦労だった記憶があります)。
言われたようにlong activeなrFVIIaが使えるようになれば、少なくとも現在の手間はわずかでも軽減できそうです。
さらにもう一つは、橋口先生がいわゆる「複雑系」の考えをベースに、さらにご自身の研究テーマの一つであるCrow‐Fukase症候群(POEMS症候群)の研究から(これらが進行すると播種性血管内凝固症候群(DIC)が起こる)、病勢の進行とともに蛋白断片の種類・分布が異なること、将来的にはこの違いを利用してDICの何らかのマーカーにできるのではないかというものでした。不勉強で細かいことは至らないのですが、コンセプトとして非常に印象に残りました。
これらのセミナーの間にはフリータイムがあり、わずかですが屋久島内を見ることができました。
(続く)
血栓止血学会(鹿児島)学会の寄り道:屋久島の飛魚ほか へ
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血栓止血学会(鹿児島)学会の寄り道:西郷隆盛ほか
先日、血栓止血学会が丸山征郎会長のもとで行われました(鹿児島)。
鹿児島での学会は、管理人は初めてです。学会プログラムの内容はとても充実していて、とても勉強になりました。それに加えて、やはり折角の鹿児島での学会ですので、アフターファイブも満喫したいものです。
「学会の寄り道」をシリーズでアップさせていただきます。
【学会の寄り道】(1)
初期研修医のとき、上級の先生方から「学会出張のいいことの一つは、あちこちの街に行けることだ」とよく言われました。しかし最近では、大きな学会を中心に東京・大阪・京都・福岡などの大都市が多くなり、足を運ぶ街が限られてきているように思われます。
しかし血栓止血学会や検査血液学会などの学術集会は、そういった大都市以外の街でも開かれているので、見知らぬ街を訪れる楽しみを感じさせてくれます。
今回訪れた鹿児島もはじめてでした。
私が宿泊したホテルは、鹿児島中央駅から程ない、甲突川という川の川べりにありました。
その川をはさんで、ホテルの真向かいに「大久保利通生誕地記念碑」がありました。
そこから川べりを20メートルほどいくと「西郷隆盛生誕地記念碑」があり、さらに川から離れるようにして、わずかに進むと「大山巌生誕地記念碑」や「東郷平八郎生誕地記念碑」がありました。幕末から明治に大きく活躍し、教科書にも出てくる方々です。
これらはホテルから歩いてほんの1,2分のところで、たまたま見つけたものでした。
以前司馬遼太郎さんのエッセイ(だったと思います)で、「西郷隆盛や大久保利通らは同じ町内の出身であった」ということを読んだことがありましたが、実際に歩いてみると、同じ町内どころか、皆さん隣近所です。
同じエッセイで「西郷隆盛と大久保利通は年齢も近く、深い友情を育みながら困難を乗り越え、明治維新を成し遂げた」ということが書かれていたように記憶していますが、この近さを知ると「深い友情」がより実感を持ってきました。
日本史年表を見ますと、明治6年、いわゆる「征韓論」問題で西郷隆盛と大久保利通は対立、西郷隆盛は明治政府を去り、鹿児島に引き上げます。その4年後には西南戦争が起こり、西郷隆盛は鹿児島・城山で自刃します。
今回の日本血栓止血学会学術総会の会場は、その城山にある城山観光ホテルでした。ホテルのごく近くには、西郷隆盛が自刃する直前まで立てこもっていた洞穴もありました。
城山観光ホテルからは桜島や鹿児島市内も一望できました。見てみれば、私が泊まっていたホテルのあたりもかすかに見えました。そのときふと、西郷隆盛もきっと亡くなる直前にここから同じように甲突川を眺め、川沿いの自分の生まれた家のほうを見ていたのではないだろうかと思いました。
「大久保利通生誕地記念碑」と「西郷隆盛生誕地記念碑」はともに同じくらいの大きさです。黒ずんでいる碑石を触りましたが、ひんやりとしていて同じざらつきを感じました。2つの碑の側面には、建立者として東郷平八郎以下薩摩出身の有力者の名前が連なっていました。
西郷隆盛と大久保利通。それぞれ生きていたときから、そして亡くなって130年以上経た今日においても毀誉褒貶があります。
同じような石で、同じくらいの大きさでこの2つの碑を建立した薩摩の人々の思いとはどんなものだったのだろうかと思いました。
(大久保利通については、「大久保利通生誕地記念碑」と碑石にはありましたが、正確には「生い立ちの地」だそうで、生誕地は近隣ながら別のところだそうです)
なお、上の画像は、左が 「西郷隆盛生誕地記念碑」、右が「大久保利通生誕地記念碑」です。
(続く)
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投稿者:血液内科・呼吸器内科at 23:55
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